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マンドリンインタビュー

クボタフィロPRESS No.3-2:定演準備レポート第2弾続き

kubota00108@.JPG(photo:kaerucamera)

ーーそれにしても、どちらかといえば荒削りに聴こえる演奏が、次第にというか、たちまち洗練されていきますね。驚きます。指示の言葉数も少なめに感じるんすが、それだけ適切なんでしょうけど・・・

久保田:あくまでみな初見だということは頭においています。だからいきなり高度なことや、細かすぎることは言いません。また、難しいところは「少し練習してください」と時間を置きます。1分間くらいなんですが1分間というのはけっこう長い。

で、フレーズの最初の2小節が解ればあとはだいたい解る、というところも多いですから。長くて1分間。で「やってみよう」と。少しテンポを落とすこともありますが。ただ、感じをつかむにはテンポはなるべく保った方がいいので。

ーーああ、そうなんですね。

久保田:それで譜面はあまり直さずに、弾き方で調節します。

douga2.png
たとえばここで(←)言ってる「ミミー・ミミーレ」というところ。ミが4回出てくるところです。マンドリンがずっと和音をやっていると、「ミーーーーー」としか聴こえない(笑)。
(映像中の楽譜左ページ上から5段目)そこでふつうは「1回ピッキングを抜く」んです。
4分の3拍子ですから4分音符が3つありますね。その各4分音符は4回ずつピッキングしているんですが、それを3回にすると次の4分音符にくっつかないですね。それは、バイオリンが弓を返すような効果を出すんですが、しかしそれでは音がつぶれちゃう。

そこでもっと大胆に2拍のところを1拍休ませる。またはダウンだけにする。そうするとミが全部 聴こえるようになりましたね。

こういうことは実際に演奏してもらいながら、効果を確かめながら決めていくんです。

ーーその決め事はパート毎に異なることもあるんですか?

久保田:そんなに複雑なことではないし同じリズムでやってますから、揃った方が聴いていて気持ち良いですから、揃えます。

douga3.pngーーそれでどんどん表情が出てくるんですね。「大きく」とか「強く」というのはあっても「もっとこうなになにのように」とか形容詞を駆使するんじゃなく・・・。

久保田:ぼくはそうじゃないといけないと思うんですよ。説明するのは物理的なことであって、ね。4回とか3回とか。それでそういうふうに弾いたときに、どういう音楽ができるかというのを、団員のみんなはだいたい解っていますから。

ーーそれができたところでさらに強弱がついて行くんですね。

久保田:そうです。しかもそういうことは全部はとても書ききれませんから、基本は全部楽譜から読み取って、そこに効果が具体的に現れるようにしていくわけです。

☆というところで、初めての譜面を前にし音出しから一時間ちょっとの演奏が、これだ! どうだろう、ワクワクして来ないだろうか? マンドリン食わず嫌いのギタリストのみなさんも、ぜひ、一度マンドリン・コンサートに足を運んでみませんか?

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