(interview:Kazutaka Ebe/photo:KaeruCamera)
合議制。だけど・・・
ーー第一回定期演奏会の曲目は、どのように決まったものですか?渡辺:全て部員による投票で決め、多少曲の雰囲気などの調整をしています。似た曲ばかり弾いても、弾く方も聴く方もどちらも飽きてしまいますし。
丸山:順番に言うと・・・部長の渡辺主導で以下のようなかたちで決定されました。
1.弾きたい曲の希望をメンバー全員が出す
2.音源を聴いたり楽譜を見たりしながら話し合い
3.基本的には全会一致をめざし、最終的には多数決で決定
話し合いの際にはメンバーから出される意見が停滞したり、意見が割れてなかなかまとまらないこともありました。そんな時にこだわりの強い私や渡辺などはメンバーに曲の良さを伝えるため、合宿の食事の時間に音源を流してみんなに刷り込みをしようと図ったりしました(笑)
渡辺:もともとが、文化祭などで「マンドリンの魅力に『触れて』もらう」演奏がこの楽団の活動ですから、そのように人気投票できめても、自然と、誰もが知っているような選曲になりますね。
ーーみなさん楽譜には強いんですか?
渡辺:部員によりけり、といったところでしょうか。ピアノなどの経験者は強めですね。
丸山:幼い頃にピアノを習っていた者やマンドリン部その他で各種の楽器を経験してきた者が多く、総じて楽譜に強い者が多いですよ。
渡辺:譜面がいちばん得意なのは・・・4年の梅澤先輩でしょうか? 読むのは指揮者の仕事だし、そもそもがアンサンブルで活動してきたので、演奏して、修正して、の繰り返しで曲は作ります。
ーーすると演奏のまとめ役、ジャッジというか方向はどのようにしていくんですか?
丸山:演奏会を見据えて指揮者が設けられてからは指揮者が中心に行なわれてきました。それまでは執行代(2年が担当)がまとめ役として責任を持ち、気になった点があれば1期が口を挟むというかたちで行なわれてきました。指揮者がいる場合でも意見を出す演奏者の割合は1期が圧倒的に多く、実質的に1期が決めていた割合はかなり高いように思えます。
渡辺:この楽団はずっとアンサンブルで活動していましたから、その意味では、まとめ役は「いない」のかもしれません。みんなが意見を出す。あるいは楽器で語る。
そうやって、人数が少ないからこそ、みんなで音楽を作れるのが、この楽団の良いところだと思います。
ーーところで練習と勉強との兼ね合いって難しくないですか?
渡辺:イベントが定期的にあって、そこに向けて活動していれば自然と1年が過ぎてしまう。新歓、五月祭、部内コンサート、徽音祭、駒場祭、定期演奏会、追い出しコンサート。そういった曲の練習をしたり、イベントの準備をしながら、テスト期間は活動を減らしたり、長期の休みには合宿をしたり。
常に目標があり、それぞれのイベントで演奏の目的も違う上、曲数も少なくない。週末の練習では足りないぐらいです。
だから、活動自体に不足はないです。で、あとは、自分で言うのもなんですが、要領の良い人間が多いので(苦笑) それぞれ、本業との兼ね合いは、各々のやり方でつけてます。
丸山:あとは、選曲をなるべく早くすることで、少ない練習でも長期間弾きこむことによって各曲の完成度を高めてきました。合奏練習では3ヵ月間はひたすら同じ曲を弾いていますから。それでも学業等との兼ね合いでメンバーが揃わずに練習が不足することもしばしばあります。なので、直前の土日は一日中ひたすら合奏練習をすることでどうにかかたちにしてきました。
(続きます)
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