ギターの時間、2010年3月5日号
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(interview:Kazutaka Ebe/photo:KaeruCamera)

マンドリンの魅力

ーー渡辺さんはベネズエラ方面もお好きとのことでしたね、どんな具合にそちらへ向かったのか教えてください。

渡辺:東京大学に、石橋純先生が開く「ラテンアメリカ音楽演奏入門」というゼミが、2009年度からできました。 そのゼミでは、ベネズエラのホローポだったりワルツだったりを実際に弾いてみて、学期末に演奏会を開く、というもので。
 そこで僕は、ベネズエラのフラット・マンドリンを弾いて、メロディー・パートを担当していました。
 その流れで、日本初のベネズエラ音楽を弾く学生楽団「Estudiantina Komaba」がつくられ、文化祭で弾いたりと。 同じマンドリンを使いながら、違った弾き方を要求されるので、これはこれで面白かったです。

ーーたくさん楽器がある中で、なぜマンドリンに惹かれるようになっ たのか、教えてください。

渡辺:きっかけとしては、高校に部活があった、うちにはマンドリンがあった、父やいとこが弾いていた。結果として、マンドリンという楽器に非常に近い環境にいて、自然と弾くようになった。といった感じです。

ーー魅力はどのへんでしょうか?

渡辺:まず、楽器がとっつきやすい。少し練習すれば、ある程度の曲は弾けるようになる楽器で、敷居の低さはずば抜けていると思います。その上、クラシックからポピュラー音楽から、またマンドリン・オリジナル作品まで、どんな曲でも取り扱える。楽器が曲のジャンルを指定しない。
 そして、合奏自体が魅力です。マンドリンとマンドラ、マンドセロにギターと、数人いれば合奏ができる。やはり、みんなで集まって、自分の音が曲の一部となって、音楽を作るって、とっても楽しいことですから。
 あとは、 その音の華やかさ、可憐さ、そして心寂しさ。マンドリンは独奏曲などもありますし、次々と新たな課題を見つけられるのも、今までマンドリンを続けている理由だと思います。

丸山:僕が高校でギター・マンドリン部に入った動機は「何か音楽をしたいから」「友達から誘われたから」の2つです。必ずしもマンドリンの音色に惹かれたわけではありません。最終的には、珍しい楽器で音楽初心者にも有利に思えたのと部活の空気がアットホームで楽しそうだから入部を決めました。
 しかし、弾いているうちにマンドリンの甘く切なく優しい音色の虜となりました。大学ではクラシック・ギターや民族音楽のサークルにも入ったり、オーケストラや合唱、吹奏楽などの演奏を自主的に聴いたりしましたが、やはり私の中でマンドリンの音色に敵うものはありませんでした。また、マンドリンの演奏には独奏や重奏、アンサンブル、オーケストラまで非常に幅広い形態があり、演奏する曲もポピュラー音楽からマンドリン・オリジナル曲まで非常にさまざまです。私はその奥深さに惹かれたというか、深みにハマってしまったという感じです(笑)

(続きます)

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関連記事:「鮮やかな第一歩」 東京大学マンドリンクラブ 第1回演奏会/2009年12月13日 武蔵野公会堂(東京・吉祥寺)


東京大学
マンドリンクラブ
第1回演奏会
【演奏曲目】
第1部

・そりすべり(Leroy Anderson)
・手紙 〜拝啓 十五の君へ〜(アンジェラ・アキ)
・上を向いて歩こう(中村八大)
・My Heart Will Go On(James Horner)
・リベルタンゴ(Astor Piazzolla)

第2部(アンサンブルステージ)
・A Whole New World(Alan Menken)
・冷静と情熱のあいだ(葉加瀬太郎)
・Merry Christmas Mr.Lawrence(坂本龍一)
・Desert Rose(武藤理恵)
・Time to Say Goodbye(Francesco Sartori)
・空を飛んだ日(武藤理恵)

第3部
・イスパニア・カーニ(Pascual Marquina)
・風のとおりみち(久石譲)
・星空のコンチェルト(藤掛廣幸)
アンコール
・春よ、来い(松任谷由実)





東京大学マンドリンクラブ・ホームページ
▲東京大学マンドリンクラブHP内の定期演奏会コーナー
▲同志社大学マンドリンクラブ100年史/メリアの平原にて(マネンテ)

▲同志社大学マンドリンクラブプログラムで眺める100年史/怯える小鳥(フィリッパ)