――いまドイツに住んでいる理由を教えてください。
A:ドイツに住むようになってから、まだ1年半くらいです。それ以前はイタリアに8年間住んでいました。イタリアは伝統があって、とても美しい町です。一方ベルリンはコスモポリタンな雰囲気があります。ヨーロッパ文化の中心で新しい芸術がどんどん生まれているところです。新しいムーブメントの一角に身を置くこと、それを重要に考えています。
私は1年の半分かそれ以上ツアーをしています。ベルリンに帰ってくると非常に新鮮に感じることが多いです。そこがまたおもしろい。
――イタリアの20世紀初頭の作曲家にも関心はありますか? 例えばカラーチェはどうですか?
A:カラーチェはマンドリンの歴史において重要だと思っていますし、曲もたくさん演奏します。しかし、今回のプログラムにはあわなかったので入れていません。
――日本ではマンドリンの教本として、オデルやムニエルを使うことが多いですが、あなたはどうでしたか?
A:私は特殊な形でマンドリンを習得しました。兵役の後にエルサレム音楽院に入りましたが、そこにはマンドリンの教授がいなかったので、バイオリンの教授につきました。マンドリンのテクニックに関することはほぼ独学です。音楽院を卒業した後に、イタリアに留学して、ウーゴ・オルランディ先生のもとで、伝統的なテクニックや音楽について学びました。そのときにはムニエルを使いました。
――オルランディ先生に習ったことで一番印象深いことは何ですか?
A:最大のことは考えることを学んだということです。オルランディ先生はとても知的で好奇心が旺盛な人です。曲を演奏するにしても、曲がどうしてこうなっているのか、研究追求し考えろ、やる意味、理由を意識して頭を使うべきだと言いました。常に好奇心を持つことの大切さを教えてくれました。それはマンドリン奏者としてだけでなく、人生においても大きな意味を持っています。
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