★アヴィ・アヴィタルのインタビューを紹介する。アヴィは、先頃大阪で行われた「大阪国際マンドリンフェスティバル」の主催者・井上泰信さんが、なんとYOU TUBEで”発見”し、同フェスティバルでのステージ、そして名古屋、東京公演実現に至った。東京公演を終えると、すぐに台湾公演へ。さらに年内はスイス、イタリア、アメリカ、ドイツと公演スケジュールはびっしり。アヴィの公式ホームページには、プロフィール、発表しているCDの紹介とともに、そのコンサート情報も掲載されワールドツアーと呼ぶのにふさわしい日程が並ぶ。
近年マンドリンのソロというスタイルでコンサートツアーするアーティストは、なかなか見かけないと思う。それだけに今回のステージに期待した。若きマンドリン・ヒーローのキャリア、音楽観とは? まずはアヴィがソロ・ツアーを始めるに至ったいきさつから聞いてみよう。 (撮影:かえるcamera/通訳:坂本 信)
――ソロ・コンサートを始めようと思ったきっかけと、そのときの覚悟を教えて下さい。
A:僕は子供の頃からマンドリン・オーケストラで演奏していました。マンドリンを弾くことが好きでした。次第にコンクールに出たり、いくつかの賞を取るようになると、演奏のオファーを受けるようになりました。 何かのきっかけで、プロのミュージシャンになろうと決心したのではなく、 自然に演奏する機会が増えていってプロになったというかんじなんです。
――イスラエルではマンドリンはポピュラーな楽器なのですか?
A:そんなにポピュラーじゃないよ。40〜50年代頃はマンドリン・オーケストラは大変流行りました。特に共同農場で盛んでしたが、その伝統もだんだん消え、いまでは4つのマンドリン・オーケストラがあるのみです。日本の方が盛んに思いますよ。
――では、なおのことドリス・アンド・モリー・コンクールで優勝したときは反響が大きかったでしょうね?
A:そうなんです。マンドリン・オーケストラの伝統自体は60年代以降伝統は後退していましたが、実は今、マンドリンに対する人々の興味は増えているんです。 特にコンサート・ホールでのマンドリンの演奏は新鮮なサウンドとして受け入れられています。弦楽との競演やピアノトリオ、オーケストラとの競演は人気がありますよ。
(つづく)