先日池袋西口を通りかかったところ、今まで覆いがかかって大規模な改修工事を進めていた芸術劇場のファサードに人だかりを見つけた。「おや？」。一階外装のガラスウォールがキラキラ光り、奥に新装・移設されたホールのエスカレーターが人をどんどん運んでいるのが見える。後で、この日は関係者のための内覧会であったことを知った。読売オンライン参照。
東京芸術劇場、来月にリニューアル・オープン : ニュース : エンタメ : YOMIURI ONLINE（読売新聞）.
が、この日私はたまたま通りかかった。そして「あれれ？」エスカレータが一階奥に設置し直されている。これまでは中央部にどーんと置かれ、大ホールまでをつなぐ威容自体が芸術劇場の意匠の顔でもあった。今でこそこうしたロングエレベーターは大江戸線や六本木ヒルズなど珍しくもなくなったが、ここがオープンした当時は、話題であった記憶がある。新装エレベータは奥の壁づたいに２段構え。さらに「あれれ？」と、人の流れについていくとそこは、美しく新装された大ホールフロアであった。
ホール前のホワイエが広い。フロア外周の通路…というよりゆったりとしたスペースをそのまま進むと練習スペース、会議室などのゾーンに入っていく。シンプルなデザインの内装と合わせ、このゆったり感はとてもリッチだ。
この日は大小の楽屋も見ることができた。いやいやこれはよい。各部屋、しっかりとした防音、遮音も施されていることを感じさせる作りながら、過剰な装飾がなくシンプル。といってVIPアーティストの控え室として、おそらく十分な品質を思わせる内装ではないだろうか。
そしてホール。正面のパイプオルガンもメンテナンスされ、まもなく完成とのことで、９月の新装オープンを心待ちにしているようだ。ステージは照明機器も一新されているかも。
全客席の椅子も新調されていた。これもシンプルでクッションはやや固め。長時間の観覧には効果的であると思う。前席との空間も身長182センチ、マイケル・ジャクソンさんと同じサイズの私もラクである。
ステージに立って客席を眺めると２階席前面、３階席奥にソニー製と思われるリモートビデオのレンズがこちらを向いている。第一生命ホールなどに設置されているタイプと同系統のモデルにみえるがおそらく最新のHD画像に対応するものだろう。ステージ袖下手側にまわると、果たしてそのコントローラーパナソニックのAW-HS50Nがあった。いや？以前からあったのかな？ 未確認。
ともかく読売の記事にあるようにこのホールの初代芸術監督＝野田秀樹氏が描く音楽、演劇の新しい発信拠点にふさわしい準備ができたようだ。これは楽しみだ。
「これは素晴らしい！ ぜひ資料をもらって帰ろう」と帰りがけ受付らしいテーブルを見つけたので、申し出ると「いや、本日は通知を差し上げている関係者、報道の方だけの内覧会でして・・・」「やや！？ もう観てきちゃったんですけど？」「観てきちゃったんですか・・・」「資料は？」「ごめんなさい」ということで、もらえなかったのは残念。かつ、オレ無断立ち入り？ こりゃまた失敬、ごめんなさい。
でも、この素晴らしさ、それなりに伝えているし、なにより、今回通知はもらわなかったけど、小ホール利用履歴はあるし、練習室はおなじみのマンドリン・オーケストラが日々練習に使っているし、平日、一階、地階のスペースは、待ち合わせに、取材にと、私自身は利用者の一人と自負している。関係者じゃないですか？ 利用者？
新しい音楽拠点。利用の詳細は直接劇場へ。
東京芸術劇場
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