エストゥディアンティナ フィロドリーノ ディ キョウト・・・マンドリンの世界ではキーワード、固有名詞をイタリア風に表記することが好まれている。上記を日本語／英語的に言い換えると「京都　フィロドリーノ　マンドリンオーケストラ」といったところ。（以下フィロドリーノと表記。上写真：ホームページより転載）

　マンドリンのソリストとして、また史料研究、指揮者、指導者として活躍する石村隆行氏率いる京都の団体である。石村さんは日本の150年に迫るマンドリン史から見ると、若い。が、その活動履歴、書き残されている数々の作曲・編曲作品、資料、功績は、名実共にトップランナーでありながら、すでにベテランと呼んでいいポジションにおられるといって良いのではないか。

　1984年日本マンドリン連盟主催第９回独奏コンクールにおいて第１位を獲得して以降、およそ１０年留学等を通じて研磨し帰国、1994年末にこのフィロドリーノを組織。以来、ここを中心に活動している。1995年9月16日に京都府長岡京記念文化会館行われた第１回演奏会の公演記録はCDとして残されており、以後の定期演奏会の記録もすべて聴ける。　昨年同志社大学のマンドリンクラブ創部100周年を記念したイベントを行った際、インタビューもさせていただき、かつ現役学生、OBを集めた150人近い式典オーケストラをまとめる氏の指揮ぶりを一部拝見した。統率力と、厳しさと音楽への情熱がほとばしる空気が、すごい。創り出される音楽を、ぜひもっと多くの方々に聴いてほしいと思わせる。

今年の定演は第17回。マンドリンオーケストラの可能性とかそういうことではない。イタリアで音楽の神髄を追求してきた石村さんでしか作れないフィロドリーノならではの音楽にぜひ接してみてほしい。

エストゥディアンティナ　フィロドリーノ　ディ　キョウト 第17回演奏会
2011年10月2日（日）
大阪 いずみホール
13時30分開場／14時開演
【入場料】
前売り：　一般2,000円／大学生以下1,000円（全席指定）
【曲目】
◆第一部◆
弦楽八重奏曲 （F.メンデルスゾーン）
◆第二部◆
歌劇「魔笛」より序曲（M.モーツァルト/森本和幸編曲）
歌劇「港の下町にて」より第一幕への前奏曲（歌劇「南の港にて」） （N.スピネルリ /石村隆行編曲）
バレエ「シルヴィア」より（L.ドリーブ /松本譲編曲）
　　・前奏曲「狩りの女神」　
　　・間奏曲とゆるやかなワルツ
　　・ピッツィカート　
　　・バッカスの行列 問合せ：080-3797-0448
【チケット購入】
・フレット楽器オザキ　06-6948-8239
・フレット楽器ヤマサキ06-6948-8239
・いずみホール・チケットぴあ　（大阪公演：133-663、広島公演：113-670）