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マンドリンインタビュー

「スフィーダ」というマニフェスト

3月13日に行うコンサートが、15回目という「スフィーダ」。発起人、林 真衣さん(写真右)に意気込みを聞いた。

ーースフィーダというのは響きがよくて、ユニットと言うかグループを思わせるんですが、グループとは違うんですか?
林:グループはグループなんですが、オーケストラではなくて、ギター・マンドリンのソリストの集まったグループです。

演奏会では、出演者それぞれが独奏を披露します。曲によってマンドリンとギター、マンドロンチェロとピアノ、ギターのみなど様々な種類(大きさ)のマンドリンと伴奏楽器との組み合わせで演奏します。また、演奏会の最後には全員でのアンサンブルもしています。
スフィーダとはイタリア語で「挑戦」を意味する言葉です。


ーーこれまでの活動について教えてください。


林:活動を始めたのは2004年です。最初は小さな会でしたが徐々に内容を充実させていき
地方公演などを含めると、16回を数えるまでになりました。
第10回演奏会では、マンドリニストの柴田高明さんにゲスト出演して頂いたのをはじめ、リコーダーや、パーカッションといったギター・マンドリン以外の楽器の演奏家の方々とも共演させて頂いています。
柴田 前回の演奏会では「協奏曲の夕べ」と題してマンドリン・アンサンブルの伴奏でソリストが協奏曲を演奏して、ご好評頂きました。(写真スフィーダ第10回演奏会 ゲスト:柴田高明 より

ーーなぜ独奏なんでしょうか? マンドリンといえば合奏というイメージが強いのですが。
 


林:自分の弾きたいように弾ける、というのは大きなポイントだと思います。合奏では、指揮者の指示に合わせる、パートリーダーの弾き方に合わせる、など誰かに合わせることが大切ですが、独奏では、ここはこんな音色で弾きたい、ここはこういう奏法を使って弾きたい、ここはこれくらいのタイミングで・・・など、自分の「こう弾きたい」という意思を前面に出すことができると思います。


ーー指揮者と演奏者の両方をひとりでやることになるんでしょうね。どんな人がメンバーにいますか?


林:年齢、出身(慶応大学、獨協大学、明治大学、立命館大学、早稲田大学)、師事する先生、
ほかに所属する団体(ARTE東京、エルマノ、クアドリフォーリオ、Liberte・・・などの各マンドリンオーケストラ/アンサンブル)、現在の住まい(関東、関西)もみんなそれぞれ違います。こうしてプロフィールの一部だけを見ると、なんだかまとまりのない団体のようにも思えますが(笑)、そこが逆にいいところかなと思っています。


ーーどのようにしてメンバーが固まって行ったのですか?


林:もともとお互いの存在は知っていたと思いますが、実際に知り合ったきっかけが
何だったのか、正確なところは忘れてしまいました(笑)。
出場したコンクールの控え室や、見に行った演奏会の打ち上げなどで紹介されたり自己紹介したり。そうやって知り合ったような気がします。


ーーある面、気心が知れ、またある面ではライバルという関係でしょうから面白そうですね。今回の演奏会の見所は?


林: 第15回演奏会(2011年3月13日)の見どころは、なんといっても、大人気の作曲家兼マンドラテノーレ奏者、丸本大悟さんをゲストにお招きしての協奏曲、丸本さん作品の演奏です。それと、2011年10月に行われます大阪国際コンクールの課題曲を2曲とも予定しています。
演奏するのは、同コンクールで前回次位に入選したメンバーです。


意外なところで反響が大きいのが、演奏する楽器メーカーの種類です。日本の現代の製作家の楽器(大野、野口など)を使っている人もいれば、イタリア伝統の工房のヴィンテージ楽器(ヴィナッチャ、カラーチェなど)を使っている人もいます。


同じ工房の楽器でも作られた時代が異なると、製作者も代が変わり、それによって音色が違うため、複数の楽器を曲によって使い分けている人もいます。楽器についてはお問い合わせが多かったため、プログラムに使用楽器を記載するようにしました。
演奏者によっても音色に個性がありますね。独奏なので、違いがわかりやすいと思います。


マンドリンを演奏される方の多くは合奏団に所属して活動されていると思いますが、
独奏にも独奏ならではの表現や美しさがあります。
私たちの活動をきっかけに少し興味を持って頂けるとうれしいです。


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