サンドバル&コレー・インタビューの3回目は彼の楽器について。これがまたおもしろい。なんでもお父さんが建築設計に使われる模型の製作エンジニアなのだそうだが、音楽にも深い関心を持っており、あるとき試しに作ったマンドリンが好評で、以来、マンドリン製作も続けているのだとか。サンドバルが使っている楽器もほとんど製作している。彼らの演奏旅行は、その楽器のプロモーションにもなっているようだけど、今生まれ続けている音楽を、これまた音楽のニーズに合わせて新しく生まれている楽器とともにある。ベネズエラ音楽の奥深さは、またベネズエラ産マンドリンの世界の奥深さでもあるのだ。
(interview&photo:Kazutaka Ebe/transration:M.Sakamoto)
ーー今回ツアー用に持ってきた楽器について教えてください。
Sandoval:ベネズエラのマンドリンとクアトロ、それにバンドーラをメインに持ってきている。どれも僕の父が作った楽器なんだ。これらの楽器はベネズエラ音楽をやるのにすごく合っていて、去年日本に来たときそのサウンドをすごく気に入ってくれた人たちがいたんだ。彼らはベネズエラ音楽のバンドを組んでくれたくらいなんだよ(笑)。
▲メインに使っているマンドリン▼ピックアップマイクを内蔵している
▲バンドーラ!
▲ほかに持参していたマンドリン。これらの楽器は絃楽器のイグチを通じて受注生産、手に入れることができる。価格も意外とリーズナブル!詳細はこちら
ーーこのバンドーらの材はなんですか?
Sandoval:父はベネズエラ原産の木にこだわって作っているんだ、ナサレノ〜パープルハーツだと思う、
カプーレ。ベネズエラの音楽はベネズエラの木でつくったほうがいいという考え方だから。
※お父さんはもともと建築家で、最近はcadを使った設計もやっているという。何年か前地元のだれかが楽器をつくったらフレッチングがよくなかった。そこでアドバイスをしていたら自分も作ることになってしまったのだという。
ーーチューニングは?
Sandoval:クアトロはウクレレと一緒。A-D-F#-B。
Collet:ルネサンスギターといっしょだね。テナーウクレレていうかんじだけど、音量が全然違う。僕も弾いたことがあるけど、面白い楽器だと思う。僕はうまくは弾けないけど。
<続きます>