(撮影/文:かえるcamera)
今年で5周年を迎えた「朔太郎音楽祭」が、10月23日〜24日に前橋市で開かれた。
前橋市は詩人・萩原朔太郎を生んだ町。マンドリン音楽を愛した朔太郎にちなんで、2006年から朔太郎音楽祭は開催され、この音楽祭で行われる目玉企画「独奏コンクール」「四重奏コンクール」を目指し全国各地から、コンクールに挑戦するマンドリン奏者が集まる。
23日は街角ミニコンサートととともに、5周年記念となる両マンドリンコンクールが行われた。その結果は、
独奏コンクール優勝=岡崎 舞(東京都中央区。グルッポ・マンドリナータ・ミドリ(広島)、SFIDA(東京)に所属)
四重奏コンクール優勝=Wolkenkratzer(神奈川県横浜市。現役高校3年生4人組)。
24日のマンドリン演奏会で、今年のそれぞれの優勝者と昨年の四重奏コンクール優勝のBREEZE(東京都目黒区)による演奏が披露された。そのほか24日は、朔太郎ジュニアオーケストラ、プレクトラム・ソサエティ、クボタフィロマンドリーネンオルケスター、ゴンドラ・マンドリンオーケストラの演奏が行われ、朔太郎のふるさとにマンドリンの音色を高らかに響かせた。
【岡崎 舞さんの話】
今年5月、日本マンドリン連盟(JMU)主催の独奏コンクールにも参加しました。このときは予選予選で残ることができませんでした。でもそのときに自分の中ですごく参考になったことがありました。音楽に対する考え方、取り組み方がそれまでとは変わったんです。それは、音楽は音符を追いかけて楽器を弾くことだけじゃない。1曲の流れを大事にすること曲を大きくとらえること。
当たり前といえば当たり前なんですが、それまでとは意識が変わりました。その後に、このコンクールのことを知り、どうしても挑戦したくて。準備期間はたくさんはありませんでしたが、賞をいただけてとてもうれしいです!
【Wolkenkratzerの4人の話】
山木健人(1stマンドリン/リーダー):マンドリンは中学から始めて、いま全員高校3年生です。力を尽くしてできるだけのことはやりきった、と思ってます。ただ、賞はいただけると予想していなかったので、うれしくて思わずうれし涙がでちゃいました!
西殿直貴(2ndマンドリン):ふだんはコンマスを務め1stマンドリンを弾いているんですが、今回の出場は山木の発案だったので彼がリーダーです。そのため普段と違い、両側に楽器がいるポジショで、それが、面白い体験でした。ステージは緊張しました。でも両側の音に挟まれているせいでなにか安心感があってすぐに落ち着いて演奏できました。力は出し切ったと思います。でも、ミスはあったし、演奏後は控え室でうなだれていました。せめて入賞できたらな、とは思っていたのですが、まさかの優勝コールでほんとにびっくり、うれしかったです!
藤村俊樹(マンドラ):練習していたときは「いけるんじゃないか?」というくらいの演奏ができているつもりでした。でも本番は会場の雰囲気がまるで違うんですね、すごい緊張しました。指にも思わず力が入っていたと思います。賞をいただけてほんとうによかったです。
名取 健(ギター):村治佳織さんとかソロ・ギターも好きですし弾きますが、今はずっと合奏をメインに弾いてます。このメンバーで優勝できてうれしいです。