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井上泰信×山田岳 4/10杉並公会堂19時開演!

「ギターの時間を見た」で当日券を500円引き!(前売り価格でOK!)

スクリーンショット 0025-04-09 13.22 いよいよ明日4月10日、井上泰信マンドリン・リサイタル東京公演が行われる。井上泰信のリサイタルではあるが、内容は「井上泰信×山田岳」のデュオ・コンサートといってもよいだろう。このリサイタルに占めるギター・山田岳の役割は大きいと思う。
 山田氏は、クラシック・ギター奏者である前に現代音楽の演奏家として既に定評を得ているとおり、音楽解釈/演奏の柔軟さで、著名なコンクールで評価されてきた。その彼が、マンドリンと! しかも、クラシカル作品としてはポピュラーな響きを有する作品をどんなふうに弾くのか? この音楽的興味は、大きい。

■作品としての聴き所:
 前半は井上氏の秘蔵っ子的な作曲家達の作品群で開始し、桑原康雄で緊張感をピークに。そしてギター・ソロによる清水 慶彦(しみずよしひこ)作品という流れ。若手たちの作品が、かつて言われた「前衛」をたくみに消化して「現代」を描く。その表情はときにメロディアス、ときにノスタルジック。対して桑原康雄Eclogueは、マンドリン作品でありながら、マンドリンを越えて高揚する亜空間を創り出す。そしてギター・ソロによる清水作品。清水氏は、現代音楽グループ「クラムジカ」、日本の音楽創作研究・普及団体「JCMR KYOTO」の活動でも知られる作曲家。作品は『日本の作曲家2012』(日本作曲家協議会)にも収録されている(「クラリネットとチェロのための 《回旋譜》」)。
 今回演奏されるギター独奏のための「陀羅尼」 (だらに)は、昨2012年7月、京都で同じく山田岳で初演された最新作のひとつ。

 後半は南米系作曲家達のセレクション。
 最初のニャタリ 組曲「肖像」は、1957年に発表された名作。同じくブラジル生まれの偉大な作曲家たちを題材として作られており、Pixinguinha(ピシンギーニャ)、Ernesto Nazareth(エルネスト・ナザレー)、Anacleto de Medeiros(アナクレット・デ・メディロス)、Chiquinha Gonzaga(シキーニャ・ゴンザーガ)がテーマになっている。いずれもブラジル音楽の父や母。
 そしてピアソラ。ピアソラの魂が宿るコンサートに巡り会うことはそう多くはないが、これを期待させる。
 とどめは「シリウスの帰還」。マンドリニスト・名手トレッケルと組むドイツの名ギタリスト・メヒャエル・トレスターが「ミゲール」の名前で作曲した作品。これもマンドリンらしさとともに、マンドリンを越えた“音楽”を期待できる。ちなみにトレケル&トレスター・インタビュー”Do your own feeling.”をかつてギターの時間で公開している。参考にどうぞ。

 たった二つの楽器によるコンサートとしては、かつてない音響/音楽体験をさせてくれそうな期待感に溢れている。その公演、まだ少し席があるという!! 杉並公会堂に7時(最寄り駅:JR荻窪)、というのは、仕事をふつうに切り上げれば、なんとか間に合う時間。この希少な公演、ぜひ体験してみてほしい。

井上泰信マンドリン・リサイタル
【プログラム】

第1部
丸本大悟 AZZURRO for solo mandolin
石橋敬三 グラスの中の月夜
石橋敬三 朝日 ハ ノボル
壺井一歩 もうひとつの詩人の話
桑原康雄 Eclogue
清水 慶彦  ギター独奏のための「陀羅尼」(2012)
第2部
ニャタリ 組曲「肖像」より
ピアソラ Tanti anni prima
ミゲール シリウスへの帰還

4/10(水)東京・杉並公会堂小ホール 19時開演
4/11(木)名古屋・5/R(ファイブアール) 19時開演
4/13(土)大阪・ザ・フェニックスホール 19時開演
4/14(日)広島市東区民文化センタースタジオ 19時開演
入場料:一般3,000円 大学生・大学院生2,000円 高校生以下1,000円(当日500円増)
総合問合せ:井上 075-646-3655
inouemandolin@gmail.com

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