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ニュース マンドリンインタビュー

クボタフィロ 2012年はチャイコフスキー!定演=2/19紀尾井ホールで

[cincopa AEGAEx6wNKU4] クボタ・フィロマンドリーネン・オルケスター(主宰:久保田孝)の定期演奏会に向けた練習が2011年秋から始まっている。11月初旬、編曲が仕上がったばかりの楽譜を前にしたメンバーが集まる練習室に突撃取材した。(スチル写真:かえるカメラ

 今回のテーマは「チャイコフスキー」。突撃取材時、練習していたのは、白鳥の湖からワルツ。この日が初練習。無理言って動画公開の許可をいただいた。初練習でこれって「すご!」と思うが、みなさんどうだろう? なお、動画、冒頭はロミオとジュリエット。これがじつはまた、圧巻。ぜひ本番で体験してほしい。続いて白鳥。ベテランから新人まで、新旧メンバー・インタビューも編集してはさみこんだ。コメントで登場していただいた小川悦子さんと小川さやかさんは親娘での登場だ(!)

 じつはチャイコフスキー作品、クボタフィロにとっては、「十八番」(オハコ)といって良いのかもしれない。同オケ結成は1993年。4年目の1996年に発表されたアルバム「クラシック名曲集」で、早くも幻想序曲「ロミオとジュリエット」の演奏を聴くことができる。この難曲/大作をこの時点で演奏していることも注目したいが、ともかく、以来、以下のような作品を定期演奏会のプログラムに載せ、アルバムとしても発表してきた。

「序曲「1812年」」:アルバム「クラシック名曲集Ⅱ」(NACD-1108 1999年2月録音)
「スラヴ行進曲 」:アルバム「ロシア音楽への誘い」(NACD-2106 2002年2月録音)
「弦楽の為のセレナーデ 」「アンダンテカンタービレ「クラシック名曲集Ⅲ」(NACD-2114 2005年2月録音)
「バルカローレ」「アンダンテ・カンタービレ」:「ロシア音楽への誘いⅡ」(NACD-2121 2007月2月録音)

 チャイコフスキーの特徴のひとつである旋律美と、その奥に聴こえる憂愁がマンドリン・オーケストラならではの響きとともに際立つ編曲は、ファンにとっては絶好の題材といえそうだ。しかし演奏する側からすると、この特集は、たいへんなプレッシャーであるに違いない。それは一人の作曲家のさまざまな表情を並べることになるはずであり、といって一人の作曲家の世界であるから、異質であってもならない。ことに誰もがよく知っているチャイコフスキーである。久保田孝さんは、何曲かが再演にあたることが、こうした場合大きなメリットになると話してくれた。繰り返し演奏するということは、演奏者にすれば、在籍歴の長いメンバーには作品の演奏経験がある。この蓄積があることが、再演に活かされてくる。また、場合によってはアレンジの見直しも部分的にはありえるし、より洗練されていくことになる、と。

 マンドリン・オーケストラは、学生オケも社会人オケも、演奏したい曲、プログラミングしたい作品はたくさんあるものだろう。そのなかから選りすぐって、定期演奏会に向けての練習になるが、もっと練習したらもっとよくなりそうだ、もっと素晴らしいパフォーマンスになるに違いない、それはいったいどんな高みなのだろう? そういう期待感を残す演奏会は、かなりある。それは、「残念な演奏」ということではない。誤解されては困る。希望への余白を感じさせるということだ。しかし、現実に再演は少ないものだ。その再演が叶うのはクボタ・フィロマンドリーネンならではの強みのひとつだろう。
 そうした作品を核に据えた今回の定期演奏会。いやが上にも期待は高まる。

【第19回定期演奏会】
〜魅惑のチャイコフスキー”マンドリンの調べにのせて”〜
2012年2月19日(日)
14:00開演(13:30開場)
紀尾井ホール(四谷)
スラヴ行進曲
ロミオとジュリエット
弦楽のためのセレナーデ

【チケット問合せ】
クボタフィロマンドリーネンオルケスター事務局

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