ギターの時間|gtnjkn

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マンドリンインタビュー

アヴィ・アヴィタルに聞く AVI AVITAL -3- 新しい地平を伝統とテクノロジーで切り開く

――ではマンドリンの良い点、悪い点を考えるとどうでしょう?
A:マンドリンの欠点というか、歯がゆく思うのはレパートリーが少ないことです。 バイオリンやピアノにくらべると偉大な作曲家がたくさん曲を書いてきたという歴史がありません。 しかし、逆にそこが利点でもあるのです。
仮に私がバイオリンをやっていたとすると、メニューインやらパールマンやら偉大な功績や伝統を背負っていかねばなりません。
自分の道は伝統によって出来上がってしまう。マンドリンはアーティストとして創造力を発揮できる余地が多くあります。 ほぼ白紙の状態からアーティストとして常に自分を見直していくことができる。 だからとっても良い楽器だと思いますよ。
――バッハのソナタはオリジナル・キーですか?

A:マンドリンとバイオリンは調弦が同じなので、ソナタ、パルティータはオリジナル・キーです。3週間前にコンチェルトをCD収録したのですが、ハープシコードのコンチェルトでしたのでFマイナーからGマイナーに移調して演奏しました。
――ほかにも編曲した曲があると思うのですが、キーの問題はどうしていますか?
A:それぞれのキーにはそれ自体に特徴やキャラクターがあるので、基本的にはなるべく原曲のキーは変えずに編曲するようにしています。
――アレンジは自分でやってるんですよね? パソコンのソフトは何ですか?
A:はい。ソフトはフィナーレを使っています。
――自分で作曲した曲もたくさんありますか?
A:いいえ。いまのところ発表できるのは1曲だけです。今夜演奏する曲が唯一の作品です。
――「Kedma」ですね。どういう意味ですか?
A:東に向かって進むという意味です。 民族が西へ移動した歴史があります。ですからヘブライ語で「東に行く」というのは、「原点に帰る」という意味があります。
kdmの語幹からは派生した言葉は多くあります。前進する、過去に、古代、未来。。。過去も未来も意味する矛盾のある言葉です。両方向を向いている。イスラエルという国のおかれた状況を象徴している。私にとっても、とても意味深いことばです。日本にしてももしかしたら同じではないでしょうか?


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