――今まで行った国の中でマンドリンが盛んだと感じた国は?
A:うーん、やはり日本は盛んですよね。 日本に来てびっくりしました。話には聞いていましたが、こんなに盛んだと思わなかったので・・・
日本では学校でマンドリンオーケストラをくんでるケースが多いですね。
音楽だけではなく、人と協力することや協調性を学んだり、友情を育んだり、教育全般に非常に役立っていると思います。イスラエルの学校でもマンドリンオーケストラの効用を認識してくれるといいなあと思います。
――その他の国はどうでしょうか?
A:イタリア、ドイツ、アメリカなど、盛んな国はあります。 ただ、バイオリンやピアノなどに比べると、マンドリンは世界的なスタンダードが確立していません。 マンドリン音楽と言っても、イタリアとドイツでは結構違いがありますし、 アメリカではご存知のようにブルーグラスの楽器としてポピュラーですね。
それからドイツやイタリアでもマンドリン人口が非常に多いという訳ではないのです。
A:高校時代はいろいろ多感な時期で、ドラムやギターに夢中になりましたね。 ビートルズやディープパープルの曲が好きで、バンド演奏をしたり。 そのあとまた、クラシックに戻ったときに、別な音楽をやっていたことで、 別の視点を持ってクラシック音楽に向かうことができました。 それはとても良い経験だったと思っています。
――マンドリンは高音寄りの楽器ですよね、それが良くも悪くも特徴だと思います。 でもその音域が狭いと感じることはありませんか?
A:まず、ソロ・コンサートのプログラムではバッハの3つのソナタとパルティータをとても大事に考えています。 現代曲とバッハを3曲交互に演奏します。バッハ、現代曲、バッハ、現代曲・・・。すると3曲目に聴くバッハの印象が変わってきます。マンドリン音楽を多面的に演奏していけば、ソロ・コンサートのプログラムとして考えると、特に音域が狭い問題はクリアできると思っています。