2009年5月4日 レポート by ギターの時間
1990年に没したクラシック/フラメンコ・ギターの巨匠マエストロ=マヌエル・カーノのギター関係コレクションの寄贈を受け、彼の意志を引き継ぎ活かすことを目的に「“マヌエル・カーノ”記念音楽事業団」としてスタートしたのが現在のギター文化館(茨城県やさと)です。そしてこの文化館の名物でもあるオリジナルイベントがシニアギターコンクール。今年で第4回を迎え、またまた大勢が参加し、腕を競いました。
このコンクールは、5月の連休を利用して行なわれる「ギターフェスティバルinやさと」と同時開催される年1回の大イベント。大勢の愛好家、音楽ファンが参加しました。コンクールは、今年こそはと再挑戦するリピーター参加者も目立つものの、この大会ならではの“参加のしやすさ”から初めての方も多く、シニアクラスにおけるギター愛好家の幅の広さを実感しました。会場は参加者、その家族や知人、そして、来年こそ参加しようかな、と偵察するギター愛好家でいっぱいになりました。
まずは結果のフォトレポートをどうぞ。
予選課題曲はミドルエイジがソルの「ギャロップop32-6」、シニアはヘンツェの「ノクターン」。いずれも一見簡単そうに見え、しかもあっという間の短さが特徴。その中で前者はテクニックとリズム感を要求される仕掛けの多い曲。後者は基本的な技術と短い中にどんな歌を盛り込むかが問われる曲。いずれも参加者の数だけ演奏を楽しめた感じです。
朝から始まり夕方まで続いた予選を経て勝ち残ったミドルの部、シニアの部それぞれ6人による本選は自由曲での勝負。しかしここも選曲の妙や表現の幅が、聴いているだけでも十分楽しめるのは、それぞれの演奏に様々ににじみ出る人生経験故でしょうか? しかし味だけではなく、ほんとにアマチュア?という瞬間も随所に聴けるのが、このコンクールの醍醐味。
2008年5月のコンクールのレポートはこちら