♪♪プログラム♪♪ 【第1部】 1.アダージョ/アルビノーニ 2.プレリュード&ガヴォットⅠ・Ⅱ/M.M.ポンセ 3.無伴奏ヴァイオリンソナタ 第1番 BWV1001/J.S.バッハ 【第2部】 4.ロマンスとカプリス第24番/N.パガニーニ 5. 黄金のポリフェーモ(ギターの為の4つの断章)/R.S.ブリンドル 7.コルドバ、朱色の塔/I.アルベニス |
10月30日掲載した記事中編曲作品に関する記事で誤りがあった。
岩永さん自身の手による編曲作品はアルビノーニの「アダージョ」に加え、バッハ「無伴奏ヴァイオリンソナタ第1番」、アルベニスの「コルドバ」と「朱色の塔」とのこと。
考えてみればギター楽譜として流通もし、名演もあまたあるとはいえ、バッハもアルベニスも岩永さんが演るときは10弦ギターである。必ず低音弦〜低音領域に関するアレンジが加わる。低音が変われば、対をなすメロディーを含む高音部のハーモニーバランスも変化する。独自のアレンジ作品となっていくのだろう。
アルビノーニのアダージョは、今回調べて初めて知った。アルビノーニ作曲のアダージョではないという節が一般的になり始めているらしい!
知ってるひとはなにをいまさらな話なので飛ばしてほしい。知らなかったひとはWIKIPEDIA 参照。でもメモとしてほぼ概説全文、以下引用。
トマゾ・アルビノーニの『ソナタ ト短調』の断片に基づく編曲と推測され、その断片は第二次世界大戦中の連合軍によるドレスデン空襲の後で、旧ザクセン国立図書館の廃墟から発見されたと伝えられてきた。作品は常に「アルビノーニのアダージョ」や「アルビノーニ作曲のト短調のアダージョ、ジャゾット編曲」などと呼ばれてきた。しかしこの作品はジャゾット独自の作品であり、原作となるアルビノーニの素材はまったく含まれていなかった。
おっとっと!! っていう話だが、名曲にはかわりない。岩永編曲によるハンド・ヴィブラートと消え行く余韻の気配を想像すると期待に胸高鳴る。
バッハの無伴奏バイオリン・ソナタもまた数々の名演奏が残されている作品だが、岩永さんはバッハ自身がアレンジしたオルガン版を参考に一からアレンジしているとのこと。「かなり複雑な演奏になっている」と、これはご自身が言っていることなので、聴き所だけでなく、最大の見所となるかもしれない。
アルベニスの2作品のうち「コルドバ」は、「コルドバ(夜想曲)ニ短調(Cordoba)」と併記されることが多い。1896年に楽譜として出版された組曲「スペインの歌(Cantos de Espana*)」Op.232,B.44の5作品の中のひとつ。
ピアノでよし、ギターで、またゆったりとした楽想を楽しむことができる佳曲。「朱色の塔」は「性格的小品集」12曲中の1曲で、馴染みのひとも多いはず。テクニカルなピアノ作品だが、いかにもギターのための作品という音階で構築されている。
・・・となると、全曲注目作品だ! 超絶技巧と緊張が交錯し、最後はこれらスペインの空気で締める。いや、きっと“スペイン”だけで終わらない今回の岩永ワールド、ぜひ全曲予習した上でコンサートに臨みたい。