ギターの時間|gtnjkn

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マンドリンインタビュー

望月 豪に聞く2011年からの10年(4)

Goh-Ippo-Avi/impact & impressions2010to2011
「ギターの時間」による2010年印象記。2010年末体験したいくつかのコンサート、とりわけ大阪国際マンドリンフェスティバル&コンクールは未来への展望が開けている、そう感じさせる場面が連続した。こうした体験は、また「ギターの時間」がしらないところでいくつも起きているのではないかと思う。とりあえずビデオでもおさえたその場面を自己流につないでみたのがこの動画。未編集素材だだもれの感もあるけど。

——ところで10月の大阪国際のステージでは譜面をほとんど見ていませんでした。びっくりしました。

望月:覚えるのが得意というわけではないのですが、ソロを弾くときは暗譜と決めています。暗譜しているときとそうでないときの演奏の差がはっきりしていて、音楽に入り込む度合いが違うんです。

暗譜していた方が音楽に100%入れます。とはいうものの完全に入り込めたステージなんて数えるほどです。今年は、パリのリサイタルのときにそれに近い状況になれたかなあと思います。

ーー1曲を覚えるのは、その曲すべてが見えているのでしょうけど、長い曲の場合どんな感じなんですか? イメージが次々わいてくる感じ?
望月:感覚的には歌っている感じに近いと思います。ベストなときは、心から感動して歌っているんですけど、一方でどこか冷静な部分があって、最初から最後まできちんと先のことが見えている。例えばコンクールで1位をもらったときはそうでした。心は震えていましたけれど、どこか冷静に曲を見通している自分がいました。正直2月のリサイタルのときはそれを超えられませんでした。結構凹みました(笑)。

ただ、毎回良かったり悪かったり未だに色々あって、都度一喜一憂するんですが、こうして総じて考えると平均点は上がってきているかなあと思います。ベストな状態がたまには出せるようになってきているし、まだ先に行けるように感じています。

ーーリサイタルの中の全部がそういう状態というのはなかなか難しいのでしょうね。1曲一瞬でもそういう状態を体験できるとそのコンサート自体が輝いて見えますよね。
望月:そうですね。本当に奇跡的な演奏が一曲でも出来たらいいですね。そういう時はお客さんも喜んで下さいますし、自分自身もすごく幸せな気分になります。

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